(ことしは豊作とは言えないようだが)

2022.12.27 10:00 AM
こちら( ↓ )はひとつき前、またたくさんの葉が繁っていた頃。
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いまや枝だけになったので、実だけが寒空のなかにぶら下がっていた。
私が木を見あげながら写真を撮っていると、年配の女性が寄ってきて 「これなんですか?」 と聞かれた。
「せんだんです」 というと、すかさず 「 ”
私が 「いや、これは違います、これは ”おうち” という木で、このように沢山の団子のような実がなるので ”千団子” (せんだんご)と呼ばれ、それを三井寺が ”せんだん” と呼んだのが広まったのです」 と手短かに説明すると、「あゝ、”おうち” ってあの童謡に歌われているアレですか」 「うーん、〔その童謡を〕 いますぐに思い出せないけど ・・・」 といいながら、礼を言って去って行かれた。

2022.12.27
”童謡” と言われて、私も (なにかあったな ・・・) と思い、気になった。
それで調べてみたら、あの有名な 『夏は来ぬ』 の四番にあった。
〽 棟(おうち)ちる 川べの宿の
門(かど)遠く 水鶏(くいな)声して
夕月すずしき 夏は来ぬ
夕月すずしき 夏は来ぬ
棟(おうち)ちる、= 散る、というのは花が散るということか。
栴檀の花が咲くのが5月中旬なので、散るのは5月下旬頃だろう。卯(う)の花、つまりウツギの花が咲くのも5月下旬だ。
なるほど ・・・ この 『夏は来ぬ』 は5月下旬頃の季節を歌ったものだった。(ということが分かった)

2022.12.27
こちら( ↓ )は 枝と実だけになったきょうのせんだん(栴檀)の全景。

2022.12.27

2022.12.27