京都御苑の四季

四季の移ろい・主に植物観察

樟(くすのき)

きょう 京都御苑で見られる植物の説明会があった。

ガイドの方が 拾翠亭(しゅうすいてい) の玄関に続く細い道の入口の手前左側(「A地点」)に植わっている木のところに案内された。

「この時期、独特のとてもいい匂いをふりまく木です」 という。
葉っぱを取ってくしゃくしゃ揉んで 「嗅いでみてください」 と説明された。
樟脳の匂いがするらしいが、私には匂いがよく分からなかった。

樟脳の「樟」はクスノキと読む。

いまはまだ花が咲きそろっていないそうだが、「咲きそろう頃には近くを歩くとよく匂ってきますよ」 とのことだった。

楠(くすのき)
2013.5.18
「A地点」のクスノキの花

下は、この木とは別の「C地点」のクスノキで撮った花。

楠(くすのき)の花
2013.5.18
「C地点」のクスノキの花

またクスノキは 「この時期、新しい葉がでて、古い葉が落ちます」「この時期にクスノキの下に来ると落ち葉がいっぱい落ちてます」 と。
確かにクスノキの下付近だけ落ち葉がいっぱい落ちていた。

「落葉樹だけどこのように生え変わるので常緑樹に見えます」 と。
「この時期、クスノキは新しい葉が出ますので、遠くから見ると浅緑色に見えます」 という。
それが遠くから見てクスノキを見つける方法だという。

ガイドの方の説明だと、樟(くすのき)は非常に大きくなる木で、全国各地にクスノキ(楠とも書く)の巨木があり、鹿児島県には日本一の大楠(おおくす)があるという。
そこでウチに帰って当時の新聞記事切り抜きを探してみたら、あったあった。
新聞記事
朝日新聞(東京)朝刊 1989.6.17 p.30

この調査は今から24年前の調査だが、この鹿児島県蒲生(がもう)町のクスノキは今でも巨木日本一の座は変わらないらしい。
なお、この新聞記事には全国巨木トップ10が出ているが、10本のうち9本はクスノキが占めている。
やっぱりクスノキ非常に大きくなる木なんだということが分かる。

ガイドの方によると 宗像(むなかた) 神社の境内には樹齢数百年のクスノキがあるという。
さっき、新しい葉が出るので遠くから見ると浅緑色に見えると聞いたが、神社に向かうと、正面の鳥居の右上にやや浅い色で繁っているのがあり、すぐ 「あ、あれがクスノキや」 と分かった。

宗像神社のクスノキ
2013.5.18
宗像神社「B地点」

宗像神社のクスノキの幹には “しめ縄” が巻いてあった。
ご神木としてあがめられているのだろう。

撮影地点=地図
2013.5.18

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追記 2022.5.22
9年前の上の記事(2013.5.18)で、
ガイドの方によると 宗像神社 の境内には樹齢数百年のクスノキがあるという。
さっき、新しい葉が出るので遠くから見ると浅い色に見えると聞いたが、神社に向かうと、正面の鳥居の右上にやや浅い色で繁っているのがあり、すぐ 「あ、あれがクスノキや」 と分かった。
と書いた。

『宗像神社 の境内には樹齢数百年のクスノキがある』 というのは真実で、そのときに 「あ、あれがクスノキや」 と指さした正面の鳥居の右上にある、“しめ縄” の巻いてある木もそうだが、それより古い木が同神社境内の奥(非公開地区)にあることがわかり、きょうその木を撮らせていただける機会があった。

楠
2022.5.22

( 👆 )この写真の 真ん中やや左の太い、二股にわかれたのがそれで、このクスノキが 「樹齢約600年と言われる、京都御苑の中で最も樹齢の長い木」 だそうだ。
こちらにも “しめ縄” が巻いてあった。

2022.5.22







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